＜王者、黒森峰まさかの２年連続の決勝敗退！　揺らぐ西住流！？＞

■第６３回戦車道全国高校生大会の決勝戦は黒森峰女学園と県立大洗女子学園が争い、大洗女子学園が初優勝を飾った。優勝が期待された黒森峰女学園だったが昨年に引き続き決勝で敗れた。　これまで幾多の大会で勝利を収めてきた黒森峰は強力な車両、装備、統制された動きと強固な意志を頼りに対戦相手すべてを圧倒する戦術を取ってきた。だが今回の決勝相手大洗はその統制された動きを逆手に取り、柔軟な戦術、密な連携、各隊員の練度の高さで劣勢だった戦局を覆し、見事初栄冠に輝いた。　黒森峰を率いた隊長の西住まほさん（３年）は戦車道の代表的な流派、西住流家元である西住しほさんの長女である。そんなまほさんに率いられた黒森峰であったが、今回の戦いではどの相手にも同じような戦い方を貫く硬直化した戦術が仇となる形になってしまった。ある戦車道の専門家は「黒森峰はすべての面で大洗を圧倒的に上回っていた。通常に戦えば９９％勝利を収めていたはずだ。ただ西住流の指導に“敵に背を向けない“というものがあり、黒森峰は大洗が仕掛ける挑発に乗らざるを得なかった。結果、フラッグ車同士の１対１の戦いに引きずり込まれ、物量というアドバンテージを活かせなかった。隊長のまほさんは西住流に固執しすぎたのではないか。」と分析している。


■優勝した大洗女子学園、隊長の西住みほさん。